1945年8月6日、広島に原子爆弾が落とされました。辺りは一瞬のうちに焼け野原となり、多くの人が即死。命が助かった人々も後に亡くなったり、後遺症に悩まされ続けました。
二度とこのようなことは起きてはいけない、その思いで作られたのが広島平和記念公園です。原爆ドームを残すかどうかはずっと議論の的でした。被爆者が原爆ドームを見て、当時の辛かったことを思い出してしまうからです。しかしこの倒壊しそうな建物こそが、後世に原爆の悲惨さを伝えるものになる、との想いから保存されることとなりました。
公園内には、亡くなった方の冥福を祈る慰霊碑があり、内部には原爆被害者の名前を記した名簿が納められています。アーチの向こうには原爆ドーム。アーチの下には「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」という碑文が刻まれています。
ここには毎日多くの人がやってきて祈りを捧げます。特に原爆の投下された毎年8月6日には、この前で大がかりな式典が行われます。
日本で鶴は平和の象徴。人々は平和や病気平癒を願いおり紙で鶴を折ります。頭上に鶴をかかげた「原爆の子の像」は、2歳で被爆し10年後に白血病を発症して亡くなった女の子をモデルに、原爆で亡くなったすべての子供立ちの慰霊碑として建てられました。人々の祈りがこもった鶴は今でも届けられ、ここに飾られます。
広島平和記念資料館は1955年に建てられました。原爆であったことを世界中の人々に伝え、核廃絶と平和の実現をめざしています。
館内には被爆者の遺品や、当時の状況がわかる写真を展示。また被爆者の証言をおさめたビデオコーナーがあります。