鳥取砂丘とは
鳥取県にある鳥取砂丘は、南北2.4キロメートル、東西16キロメートルにまで渡っています。高さ47メートルにも及ぶ砂丘や深さ20メートルにもなる「スリバチ」と呼ばれる凹地など起伏に富んだ独特の地形が広がっています。
砂丘に入るときは長靴をおススメします。鳥取砂丘の砂は細かくさらさらしているので、靴や靴下の中にまで砂が入ってくるからです。しかも日によっては砂の温度が60度にも達するので、サンダルでは少々心許なく感じます。その点、長靴ならば心配ありません。長靴は、ビジターセンターの向かいにある砂丘会館などでレンタルできます。
鳥取砂丘に入ると、馬の背と呼ばれる大きな砂丘とその麓にあるオアシスがまず目につきます。砂丘の中は自由に歩くことができるので、ここを目標に進んでいくといいでしょう。さらさらした砂に足を取られる上に傾斜が急なため、砂丘を登るのはかなり骨が折れます。
しかし、砂丘の上に立てば足下一面に広がる砂の世界。さらに砂丘の先へと目を向ければ、はるかに広がる日本海。もしも風が強ければ、砂丘に浮かび上がる風紋が刻々と姿を変えながら風下へと移動していく様子も見ることができます。
砂の美術館
鳥取砂丘の見所は砂丘だけではありません。砂丘を出てリフトに乗り、少し歩けば砂の美術館があります。ここでは毎年変わるテーマに従って、砂を素材につくられた様々な彫刻作品が展示されています。彫刻は砂でできているとは思えないほど巨大で、正面に立てばそのスケールに圧倒されてしまいます。しかし、その巨大さとは反対に細かいところまで精巧につくり込まれていて、思わず細部にも見入ってしまいます。過去には「北欧編」や「南アジア編」などのテーマが設定されており、2020年は「チェコ&スロバキア編」をテーマにした作品が展示されました。
砂の美術館は展示が終わると作品すべてを砂に戻し、次の年に向けて新たに作品をつくり始めます。従って美術館を訪れたときに目にできるのは、まさにその時にその場所でしか見られない貴重な作品になります。作品をつくっている期間は美術館は閉館してしまいますが、鳥取砂丘を訪れたときが開館時期と重なっていたら、ぜひとも足を伸ばしてみて下さい。