北海道南西に位置する函館市は天然の良港を備えた港町で、鎖国後の日本の中でいち早く海外に港を開いた歴史の香り漂う街です。函館市の南西にある函館山は砂州により対岸の陸地とつながった陸繋島の上にあり、標高334mの展望台からは市街地が一望できる大パノラマが広がっています。
函館山からの眺望はとくに夜景が有名で、山の麓から細くなった砂州を伝って市街地へと広がっていく夜景の輝きは、ミシュラン観光ガイドで三ツ星を獲得し日本三大夜景にも選ばれています。頂上まではロープウェイやバスが通っているほか、登山道も整備されています。頂上には展望台にはレストランがあり、寒い冬の日でも食事をしながらゆっくり函館の景色を楽しめるようになっています。このような函館山は、歴史に彩られた観光地である函館の中でも絶対に外せないオススメ観光ポイントとして、毎年多くの観光客が訪れています。
【展望台に行こう!】
函館山山頂の展望台まで行く最もポピュラーな方法は、ロープウェイです。麓の山麓駅から山頂駅までは、125人乗りのゴンドラで約3分。ゴンドラが動き始めたら山麓の方向を見てみましょう。夜ならば夜景、昼ならば元町の教会群や五稜郭タワーなど函館市街が一望できます。
山頂の展望台で夜景を楽しむには、夕暮れ時がベストです。街の明かりが徐々に灯りだし、日没後は一面のイルミネーションに変わって行く様子を見ることができます。ただし、夕暮れ時は大勢の人が来るので、見やすい場所を確保するならば日没の一時間前くらいに展望台に来ていた方がよいでしょう。また、展望台のすぐ隣にある漁火公園からも展望台と同じ景色が望めます。混雑している時でも、こちらならば比較的空いています。夜景を見るときは防寒のため、夏でも上着を忘れないでくださいね。
山頂展望台までは車両用登山道もあるので、バスや車を利用することもできます。山頂には駐車場がありますが、混雑のため夜景の時間帯は道路が通行禁止になるうえ駐車している場合は下山しなければならないので、車を利用する場合は注意が必要です。また、路面が凍結する冬季は全面通行禁止になります。山麓駅にも駐車場があるので、車の場合はそちらを利用するのがよいでしょう。山麓駅から登山道もありますので、体力に自信のある人は展望台まで2,840mのコースをゆっくり登ってみてはいかがでしょうか。
【展望台を楽しもう】
山頂展望台の内部には、レストラン「GENOVA」やイベントホール「クレモナ」があります。とくにZGENOVAは展望台の真下にあるため、展望台と同じ眺望が得られます。メニューには地元北海道の旬を使った料理のほか、函館ではここでしか飲めない「流氷ドラフト」などが並びます。またランチでしか利用できませんが、1,500円のロープウェイ往復チケットとセットになったスペシャルランチプラン(2,500円)と特別ランチプラン(1,750円)は、内容も値段もとてもお得です。このプランを注文する場合、ロープウェイの乗車券販売所であらかじめランチプランチケットの購入が必要になるのでご注意を。
また、天気が悪くて景色が見られなかった場合は、クレモナに行きましょう。「夜景のレストラン」をテーマに上映される景色は四季折々で一番の夜景が選ばれているというだけあり、どれもとても素晴らしい。上映時間14分で料金が100円というのも魅力的です。展望台に来たときは、この映像をぜひお見逃しなく!