三重県にある「伊勢神宮」は二千年の歴史を持ち、日本三大神宮のひとつと言われています。
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「内宮(ないくう)」と「外宮(げくう)」があり、少し離れているのですが、先に外宮を参拝し、そのあとで内宮を参拝するのが正式とされています。
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伊勢神宮には古来から伝わる、様々な伝統や行事があります。なかでも大切なのが「式年遷宮」。初めて行われたのが西暦690年のこと。それから戦国時代や第二次世界大戦を除き20年に一度、1年かけて行われています。内宮外宮合わせたすべての社殿や、宇治橋、装束、神具など、全てを新しく造り替えるのです。それには約1万本の国産のヒノキが必要で、伊勢神宮専用の山があるほどです。
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伊勢神宮参拝のメインである内宮。入口である宇治橋を渡ると、そこは日常とは切り離された神域です。かつて禊(みそぎ)の場であった五十鈴川(いすずがわ)で手を清めて奥へ。
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立派な木々に覆われた参道には、凛とした空気が流れます。「天照大御神」が祀られる正宮を参拝したら、順路に沿って宇治橋に戻ります。
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参拝のあとは、内宮のそばにある「おかげ横丁」の散策がおすすめ。ここは、一生に一度は伊勢参りをしたい、と遠路はるばるやってきた人々をもてなし迎える場所。昔ながらの風情を残す町並みには、土産物屋や茶店、食事処が並びます。
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伊勢名物といえば、伊勢うどん。もちもちした極太麺に、出汁と醤油が効いた濃厚なたれが特徴。おかげ横丁には、伊勢うどんが食べられる店が何店舗かあるので、混雑していたらいくつかまわってみるのがおすすめです。他にもすし久のてこね寿司や、豚捨のコロッケ、赤福本店の赤福など名物がたくさんあり、食べ歩きも楽しめます。