多くの寺社仏閣が残る奈良県には、西暦710年から794年の間、平城京と呼ばれる都が置かれていました。数々の歴史的建造物や場所は、その歴史的価値を認められ「古都奈良の文化財」として8ヶ所が世界遺産に登録されています。そのうち東大寺、興福寺は、奈良公園を通して繋がっており、一緒に訪れる観光客の多い名所です。
国宝にも指定されている東大寺の大仏は、とても巨大です。大仏の座る台座が高さ約3メートル、像の高さ約15メートル、全部で18メートルの高さがあります。
当然、大仏を納める建物も大きく立派なものです。大仏と大仏殿の建造が始まったのが、西暦745年。それから約26年の歳月をかけて建てられました。
大仏殿に入ると真ん中に大仏様が座っています。大きな大仏様を見上げながら、その周りを反時計回りに見学します。
入口から1時方向に、穴の開いた一本の柱があります。この穴は高さ37センチ、横30センチ。大仏の鼻の穴と同じ大きさで、人がくぐり抜けると病気をしない、願いが叶う、と言われ、多くの人が挑戦します。(コロナの影響で2020年7月9日現在、休止中。)
奈良公園には、1,000頭を越える野生のシカが住んでいます。シカたちは公園に生えている芝や木の実、観光客からもらうシカせんべいを食べて暮らしています。奈良公園を散策しながら、もうひとつの見どころ興福寺へと向かいましょう。
東大寺から徒歩約25分。興福寺は平城京で権力をほこった藤原氏の氏寺で、一番目を惹く五重塔(ごじゅうのとう)は、高さ51メートルあります。5回の焼失・再建を経て、現在のものは1426年に建てられたものです。 興福寺の国宝館には、阿修羅像をはじめ奈良時代から伝わる興福寺の宝が展示されています。国宝に指定されている仏像も多く、仏像好きなら一度は訪れたいところです。