「こんぴらさん」の名で親しまれる、香川県の金刀比羅宮。庶民が藩を越えて旅をすることができなかった江戸時代にも、金刀比羅宮や伊勢神宮への参拝は許されていました。そのため「一生に一度は参拝したい」と古くから今日まで多くの人々が参拝に訪れています。
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五穀豊穣、大漁祈願、商売繁盛など様々なご利益をいただけます。
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象頭山の中腹にある金刀比羅宮。多くの人が参拝をする御本宮までは、なんと階段785段。奥社まで行くと1,368段もあります。ずっと階段が続くわけでは無く、平な場所も歩きながら少しずつ登っていきます。ふもとの商店街では、無料で杖を借りられるので、足元が不安な方は借りていきましょう。
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階段を登っていると、途中の広場には神馬(しんめ)と呼ばれる白い馬がいます。神馬は神様が乗るための馬。ただここにいる訳ではなく、神事の際には役割があります。普段はそばの厩(うまや)にいますが、運が良ければリードをつけて広場を散歩したり、走る姿が見れることも。
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785段を登り切るのは大変ですが、登ったあとは達成感。すがすがしい気持ちで参拝ができます。 参拝を終えたら、広々とした香川の景色を眺めてみましょう。自分がどれだけ登ってきたかが分かります。奥に見えるお椀を伏せたような山は標高422メートルの飯野山。日本一高い山「富士山」のような形をしていることから、別名「讃岐富士」と呼ばれます。ここまで来たら、後は下るだけ。足元に気を付けて降りていきましょう。
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