【佐賀】街中が熱狂する3日間!ユネスコ世界遺産に認定された「唐津くんち」

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佐賀県の北西部にある唐津市は、海と山に囲まれた静かな城下町です。そんな唐津市は、1年に1度「唐津くんち」の3日間だけ特別な熱気に包まれます。唐津くんちは、2016年にユネスコ無形文化遺産「山・鉾(ほこ)・屋台行事」の1つとして認定され、国内外から観光客がたくさん訪れるお祭りです。唐津市在住の筆者が、地元の人間だからこそ知っている、唐津くんちの見どころを紹介します。

唐津くんちはどんなお祭りなの?

唐津くんちは、毎年11月2~4日に開催されるお祭りです。唐津市の中心にある唐津神社の秋の例大祭で、神様に収穫への感謝をするために江戸時代から始まりました。 「くんち」とは、「供日(くにち)」という字をあてることがあり、「くにち」が訛ってくんちとなったと言われています。唐津の人は「おくんち」と呼びます。

唐津の人々は、唐津くんちのために1年を過ごしているといっても過言ではありません。特に曳山(ひきやま)を持っている町内では、新春の囃子はじめや夏から始まるお囃子練習など、11月の唐津くんちのために準備を進めています。

また、唐津くんちでは、正月やお盆よりも豪華なもてなし料理が各家庭で振舞われます。唐津を離れた若者も唐津くんちに参加するためだけに帰ってくるほど、大人も子どもも楽しみにしているのが唐津くんちなのです。

唐津くんちでは、祭囃子と掛け声に合わせて、14台の曳山が唐津の市街地を巡行します。日にちごとに見せ場や巡行コースが異なるため、3日間見学しても楽しめるお祭りです。

唐津くんちの見どころ1:豪華絢爛な曳山(ひきやま)

豪華絢爛な曳山

唐津くんちでは、14台の豪華絢爛な曳山が城下町を巡行します。この曳山こそが、1つ目の唐津くんちの見どころです。

曳山は車輪の付いた台車の上に、漆塗りの作り物を載せたものです。完成までに約3~6年かかったと伝えられています。木組み・粘土の原型や木型の上に何百枚もの和紙を張り重ね、何種類もの漆で塗り上げ、金や銀で仕上げられています。

唐津くんちの日、提灯の灯りや太陽の下で、漆塗りの曳山はまぶしいほど輝きます。

各町が趣向を凝らして作った曳山は、獅子頭や兜、鳳凰などさまざまなものをモチーフにしています。曳山のなかで特に有名で、子どもにファンが多いのは、5番曳山の「鯛」です。

勇ましい曳山が並ぶなか、大きな目の鯛はかわいらしく、見物客の目をひきます。

唐津くんちの見どころ2:お囃子(はやし)と掛け声

2つ目の唐津くんちの見どころは、心地よいお囃子と掛け声です。お囃子(はやし)は太鼓、鐘、笛で奏でられ、各町ごとに少しずつテンポや音色が異なります。曳山をひいている曳子(ひきこ)たちはお囃子に「エンヤ、エンヤ」と掛け声を合わせていくのです。

お囃子と威勢のよい掛け声に、見物客の気分も高まっていきます。唐津くんちに初めて訪れたのに、思わず「エンヤ、エンヤ」と、一緒に声を上げてしまう見物客の方も多くいらっしゃるほどです。

唐津くんちの見どころ3:走る曳山は必見!

3つ目の唐津くんちの見どころは、曳山が街を走る様子です。

唐津の市街地は城下町の情緒を残していて、昔からある建物も多くあります。曳山の巡行コースは、そういった唐津の古い街並みを通り抜けるように設定されているのです。車が1台やっと通れるような細い道に、重さ2~4トンある曳山が走る様子はとても迫力があります。

また、巡行コースのなかには、勢いを付けなければ方向転換できないカーブや曲がり角があります。電柱や店の看板にぶつからないように、緩急付けながら大きな曳山が通るのを見ると、思わずハラハラしてしまうでしょう。

唐津くんちをもっと知るために

唐津に観光に来たら、唐津くんちを知るために立ち寄ることをおすすめしたい場所があります。

一般社団法人 唐津観光協会

唐津観光協会はJR唐津駅構内にある観光案内所です。唐津くんちだけでなく、唐津観光全般のお手伝いをしてくれる場所でもあります。唐津くんち開催中には、「唐津くんち曳山巡行コース」をこちらで配布しています。何時頃どこで曳山を見られるのかがわかるので、ぜひ手に入れてください。

アクセス:JR唐津駅構内
公式サイト:https://www.karatsu-kankou.jp/
営業時間:9:00~18:00

からつ曳山展示場

唐津くんちの際は、唐津市内を巡行する曳山ですが、おくんちが終わると曳山展示場に収められます。もし、唐津くんち以外の日程で唐津に来られる方は、曳山展示場へ行けば本物の曳山を見ることができます。曳山展示場の入り口には、さまざまな唐津くんちグッズを購入できる売店もあります。唐津観光の際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

アクセス:JR唐津駅から唐津神社方面に歩いて10分
公式サイト:https://www.city.karatsu.lg.jp/bunka/shisetsu/hikiyamatenjijyo.html
入場料:大人310円、小中学生150円
観覧時間:9:00~17:00
休館日:12月29~31日、12月第1火曜日とその翌日

2021年10月1日より、 からつ曳山展示場建て替えのため唐津市新興町の唐津ふるさと会館アルピノ敷地内に展示場が移転されています。

●唐津ふるさと会館アルピノ公式HP

唐津市ふるさと会館 アルピノ | 特産品・名産品、お土産の物産販売所
佐賀県唐津市にある唐津市ふるさと会館 アルピノです。唐津の特産品・名産品やお土産、ゾンビランドの商品を取り揃えた物産販売所。イートインスペース、テイクアウトもご用意しております。唐津の生産者や商品もご紹介しております。フリーWi-Fiもあります。

●住所:〒847-0043 佐賀県唐津市新興町2881-1

●連絡先:0955-75-5155

●営業時間:9:00 – 18:00

まとめ

ここまで、唐津くんちの見どころを紹介してきました。豪華絢爛な曳山が城下町を走る様子、それを盛り上げるお囃子や掛け声など、唐津くんちは見物する方々の気持ちを高揚させる魅力を持っているお祭りです。毎年11月2~4日に開催されていますので、ぜひこの期間に唐津へ訪れてみてください。