東京都新宿区にある歌舞伎町はアジアでも指折りの繁華街であり、夜でもネオンライトの光であふれた正に不夜城という名がふさわしい地域です。
歌舞伎町という名前は、日本の伝統文化である歌舞伎から来ています。第二次世界大戦後、「道義的繁華街を建設する」という構想の下、この土地は復興してきました。そのとき歌舞伎劇場の誘致を目指したため、「歌舞伎町」という名前が付けられたのです。残念ながら歌舞伎劇場の誘致はできませんでしたが、日本最大の映画館「ミラノ座」や「新宿コマ劇場」などがつくられました。両方とも既に閉鎖されてしまいましたが、「新宿コマ劇場」のあった土地には現在「TOHOシネマズ新宿」がつくられ、ビルの上から地上を見下ろすゴジラ・ヘッドは歌舞伎町のランドマークになっています。
また繁華街として発展を続ける歌舞伎町には、レストランやバーは勿論、ロボットカフェのように変わった店もあります。週末になると大勢の人で賑やかになる通りを歩きながら、歌舞伎町の雰囲気を楽しんでみてはいかかでしょうか。
歌舞伎町を語る上で忘れてならないのは、1丁目にある新宿ゴールデン街です。ここにはおよそ6000㎡の中に300近くもの飲食店があります。店の大きさは10㎡ほどと小さいのですが、それ故に店員さんとの距離も近く、くつろいだ雰囲気の中でお酒が飲めます。ここは昔から作家や映画監督、俳優といった文化人たちが集まる場所で、芸術や文化に限らず様々なテーマで自由な議論が繰り広げられてきました。昔から変わらない小さな店構えは、今も昔もこの場所が人が集まり思い思いに言葉を交わし合う場所であることを感じさせてくれます。
ゴールデン街を上手に楽しむためには覚えておきたいルールがあります。決して大きいとは言えない店が多いので、大人数で行くことは避けましょう。また、次々とお客さんがやって来るので一か所に長くいるのもよくありません。コツは、少人数で行って、長居をせずに色々な店を回ってみることです。それさえできればあなたもきっと、立派なゴールデン街の住人になれるでしょう。また、歌舞伎町には危険な場所もあります。歌舞伎町に行くときは、泥酔するまで飲んだり、話しかけられても客引きについて行ったりしないように注意をしてください。