日本一の湧出量と、源泉数を誇る大分県「別府温泉」。大きくわけて8つの異なる源泉を持つことから別府八湯とも呼ばれ、湯めぐりを楽しめます。
別府八湯の中で特に人気なのが明礬(みょうばん)温泉。別府の中でも一番標高の高い温泉地で、白濁したお湯からは硫黄の香が漂います。
点在する三角屋根の湯の花小屋では、昔ながらの製法で明礬が作られています。明礬は入浴剤「湯の花」や美容製品の原材料。別府の湯に浸かるだけでなく、お土産として持ち帰れば、自宅で気軽に別府温泉を楽しめます。
別府地獄めぐりも人気
別府温泉は浸かるだけではありません。湧き出す源泉を目で見て楽しむ「別府地獄めぐり」が人気。含有物により青、赤、白などの様々な色をした源泉がコポコポと湧き上がる様子は、さながら鬼の住む地獄ようです。
赤い地獄は「血の池地獄」。酸化鉄や酸化マグネシウムを含む赤い泥が地層から噴き出すことにより、このような赤い色になります。温度は約78度あり、人が入ることはできませんが、代わりに無料で入れる足湯が用意されています。
地獄のような熱さには見えないほど美しい「海地獄」。このコバルトブルーの色合いは硫酸鉄によるもので、温度は約98度あります。園内には温泉の熱を利用した栽培されたアマゾン地方原産のオオオニバスや、熱帯性睡蓮を見ることができます。オオオニバスは20キロくらいまでの子供が乗れるという大きな蓮の葉で見ごたえがあります。
この他にも、色の白い「白池地獄」、ワニの住む「鬼山地獄」、間欠泉の吹きあがる「竜巻地獄」、灰色の泥が沸騰する「鬼石坊主地獄」、いくつもの湯の池がある「かまど地獄」など、全部で7ヶ所の地獄めぐりを楽しめます。